禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「これから?誰の?」



ギュッと体に力が入る。



「奏凛ちゃんの…。」


「話だったら、家でもいいでしょ!?」



「あそこじゃ無理だから。」


「無理じゃない。」



「邪魔されるからね。」


「何が邪魔なの?」



「色々と…。」


「いろ…いろ?」



「だって…。」



そう言い掛けたと一緒に、グッと腕を捕まれて。



ふわってほんの少し、体が浮いたのが分かった。



ドスン!!



って畳の上に落ちる音がして。



力強く腕を押さえ込んで、あたしの上に宮埜が覆いかぶさった。


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