禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「ごめんて。もうしないよ。」



思い出し笑いを堪えてる。



「じゃあ、早く話しを終わらせて。」



この茶室、時計がないから。


時間が分かんないし。



「ああ…。神楽の家の地位や財産。オレの家の伝統や格式。お互いの家のためになるだろ?繋がりがあれば。もっと、大きくなれるからな。それで、結婚させるなんて話が出たけど。」



「なんて答えたの?」


「オレに答える権利なんてないよ。」



「政略結婚だから?」


「うん。」



「それで、あたしにどうしろって?」


「別に…神楽がそんなの許すはずないだろ?」



クスッと笑った。


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