禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「もうすぐ、正式な婚約パーティーがある。」


「そんなの聞いてない。」



「今、教えた。」


「なんで…宮埜からなの?」



まるで、酸素が足りないみたい。



息が苦しくて。



こんな大事な話、神楽が言ってくれてもいいのに。



あの日から、まるであたしは…。



避けられてるみたい。


キュウって胸が痛くなる。



「だからだよ。一度、ちゃんと神楽と話せ。」


「でも…。」



避けられてるのに、どうやって話したらいいの?



「そのために、今日はここに呼んだんだよ。」


「えっ!?」



大きく目を開けて。



宮埜の顔を見た。

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