禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
■幸せになりたくて■
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夕方には家に帰った。


神楽にも、母親にも会うこともなくて。


パーティーの準備で忙しいんだって。


自分の部屋に駆け込むと、ベッドに飛び込んで。


何もかもを忘れるように、眠ってしまった。


目が覚めたら、朝日が眩しくて。


1人で家にいてもつまんないし。


遅刻だけど、学校に向かった。


「奏凛…昨日、どうしたの?」


英里奈が心配そうに声を掛けてきた。


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