禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「刺されないだけいいんじゃん?」
「そ…そうだよね。」
思い当たることでもあるのかな?
顔が引きつってる。
「英里奈にだけは、迷惑かけないでよね!!」
キツク念を押した。
「大丈夫だよ。」
さっきの引きつった顔から、急に蕩けた顔に変わった。
その顔を見て、少し安心はした。
そのまま家に着いちゃって。
「ありがとう。」
それだけ言うと、車を降りた。
「じゃあ、パーティの日にね。」
「うん。」
そう言いながら、お互いに手を振って別れた。