禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
会場までは、宮埜の車で向かった。
あたしが頼んだわけじゃない。
じいやに頼まれたってだけ、宮埜が言ってた。
きっと、正式発表までは、あたしの存在は隠したいんだろうな。
高校生の隠し子なんて。
計算したらスキャンダルな年齢のときの子供だから。
会場に着くと、宮埜に手を引かれて。
大きなホールに入った。
視界が眩しいくらい。
煌(きら)びやかな会場だけじゃなくて。
テレビでしか見たことのないような、有名な人とか。
政界・財界・著名人。
芸能人や海外からも有名な人がきてる。
今更ながら…
神楽の家の凄さを思い知った。