禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
神楽に会いたい。
気持ちは踊りだしてるのに。
拒絶された怖さから、体が…足が動かない。
「どうしたの?」
動けないあたしを不思議そうに宮埜が見てる。
「うん。」
返事しか出来ない。
「さあ、こっちだから。」
そう言って、あたしの手を持った。
「あら、宮埜さんじゃない?」
突然、モデルみたいな女の人が、話しかけてきた。
「お久しぶりです。」
見たこともない、真面目な顔の宮埜。