禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「お前には、もっと深い色が似合う。やっぱり、オレが見立てないとダメだな。」
耳元で囁く言葉。
体がゾクッと脈打つ。
「か…かぐ…神楽。」
神楽の体温を感じるたびに、体が震えてく。
何も考えられない。
目隠しで神楽の顔なんか見えないのに。
神楽があたしを求めてるのが、ハッキリ分かる。
あたしも、神楽を求めてる。
神楽がこんなにも、体に刻み込まれてて。
溶けてしまいそうなほど、熱くなったそれの形を思うだけで。
その先を想像して、神楽を求めすぎてく。