禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~

宮埜も英里奈を手放させられたんだ…。


バッと宮埜を離すと、慌てて携帯で英里奈に電話を掛けた。


ツーツーツー…


「まさか…。」

「携帯も解約されてる。学校も休学になった。」


そこまで手回ししてるなんて。


「どうして…こんなことになったの?」


小さくつぶやいた。


「奏凛ちゃんの過去を…神楽との過去を消すために。」


ゆっくりと話し始めた。


「神楽との過去?」

「神楽と何があったか。何かのはずみで、世間に知られる前に。」


やっぱり…


世間体なの?

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