禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
■虚ろな人形■
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愛することも忘れそう。



何もかもが、ポッカリと抜け落ちて。



神楽の手で大事に伸ばされた髪だったのに。



神楽の手でバッサリと切られた髪も少し伸びて。



足元に落ちてる結婚式の案内状。



ただ月日だけが過ぎてるのが分かる。



その間も、神楽に手放された人形は、宮埜の家でお飾りとして大事にはしてもらってる。



いちようは、良家のお嬢様だから。



宮埜は何もなかったみたいに、あたしに対する態度は何も変わってない。

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