禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
■羽を折られた鳥■
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「じゃあ、元気でな!!」



そう言って、宮埜が笑顔で手を振ってくれた。



「ありがとう。向こうからメールするね。」

「英里奈と楽しみにしてるよ。」



「うん。」



早いもので、あれから数週間。



宮埜が全部手を回してくれて。



あたしと晴沢が同じ学校に留学できることになった。



資金も宮埜が出してくれて。



あたしと晴沢が、駆け落ちしたことになってる。



もう、神楽に引っ張られる程の髪の長さもないし。



しっかり前だけ見て、歩いていくんだ。

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