禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
真ん中にテーブルがあって。
宮埜と見知らぬおじさんが向かい合って座ってる。
宮埜のお父さんではないことは確か。
一体、誰なんだろう?
「…きみが…奏凛かね?」
おじさんが、あたしを見るなり口を開いた。
「は…はい。」
重たい空気に、声が緊張してる。
「まぁ。座りたまえ。」
おじさんに言われて、宮埜の隣に座った。
チラッと宮埜を見ると、真っ青な顔をしてる。
一体、この人は?