禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
心が砕け散ったあたしは、ベッドの上でうずくまってた。



心のない本物の人形だ。



かみ締めた唇からは、ほんの少し血が出てる。



「ここから出て行きたければ、出て行けばいい。ただし、無力なお前に何ができる?オヤジ共に体を売るか?それとも、ここに残って、オレだけの為に生きていくかだ。」



さっきの神楽が嘘みたいに、優しく頭を撫でながらベッドに座ってる。



そんなこと言われたって…。



オヤジ共に体を売るか?

神楽に体を売るか?



その選択しかないってことでしょ?

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