禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「違うよ。私は宮埜さんだけ。実は、メアド交換しちゃってメールしてるの。」



ポケットの中から携帯を出すと、受信履歴を開いて見せた。



「うっそ?!いつの間に?」

「この間、奏凛と3人で遊んだでしょ?その時に、奏凛がトイレに行ってるときにね。」



やっぱり遊び人だ。



帰りに何も言ってなかったよ。



あとで、キツク言っておかなきゃ。



遊び捨てたら、ただじゃおかないって。



大事な友達を泣かせたら、許さないんだから!!



「それで、どんな感じなの?」



いちよう、聞いておかないと。



その気にさせてるだけだったら、速攻止めさせなきゃ。



「うん。普通のメール。学校で何があったとか、もっぱら奏凛の話が多いけど。」

「あたしの話?」


「奏凛が両親を亡くしてから、叔父さんっていっても、ほとんど血が繋がってないのに、神楽さんが大事に育ててるって。」

「ふ~ん。」



うまく話してくれてるんだ。



まぁ、大事に育てられてるって言うより、人形って感じでしょ?


さすがに言えないか…。

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