禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「実はさ、晴沢が気になるんだって。神楽さんがさ。」



耳打ちしながら、晴沢の顔を見た。



「知らない。」



プイッと顔を反らした。



「ダメかな?いいヤツだよ。ほら、キミからも言ってあげてよ。」



英里奈の肩を叩いた。



「えっ?何を?」



急に振られて、戸惑ってる。



「あのね…。」



今度は、英里奈に耳打ちして。



「いいんじゃない?当人同士がよければ。」



サラッとした反応。



「ちょっと!!」



グッと眉間にシワを寄せた。

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