禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「高校生にもなったんだし、恋愛のひとつでもしたら?」



人事だと思って。



「ほら、友達もそう言ってることだしね?」



ね?って言われても、その気もないのにどうしろと?



当の晴沢は何も言ってないじゃん。



勝手に外野が盛り上がってどうする?



「あたしと関わっても、学校でしか話せないし。会うこともできないよ。」



監視が凄いから。



「いいよ?毎日学校で会えるなら。」



初めて晴沢が口を開いた。



「分かった。」



押されたって言うか?



適当にあしらっておけばいいかな。



しつこいから。

< 47 / 341 >

この作品をシェア

pagetop