禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「どうした?自分から誘いに来たんじゃないのか?」



低くい声が、耳元で聞こえる。



ドアノブに掛かった手をしっかりと握り締めて。



いつの間にか、神楽が背後に来てた。



「な…なに言ってるの?」



声が震えてるの気づかないよね?



「違うのか?だったら、どうしてオレの部屋に来た?」



ドアノブにあった手は、グッと掴みあげられて。



「別に…来ちゃいけないワケじゃないでしょ?」



神楽の顔が見れない。



「来いとも呼んでない。」

「悪かったわよ。出て行くから手を離して。」



振り払おうと腕に力を入れた。



それなのに、ビクともしない。


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