禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「宮埜に聞いた。まったく、こんなことなら、携帯持たせておくべきだったな。」



ため息混じりに答えた。



「宮埜が、どうして知ってるの?」



「お前の友達が、晴沢とか言う男と帰りに会ったらしい。落書きを消すのに、1人はおかしいって話してたら、たまたま晴沢がお前が男とどこかに行くのを見て、追いかけてここにきてお前の友達に連絡した。」



それで、宮埜から連絡がいったんだ。



「ありがとう。」



小さくて聞こえないかもしれない。



「人のビルで、醜態(しゅうたい)さらしやがって。二度と使いたくない。」


聞いたこともないくらい、声が怒ってる。



そうだよね。



勝手にバカやっちゃったんだから。


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