禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
ヤキモチやいてるって分かる。



だって、宮埜が言ってたもん。



『神楽は大切にしすぎて、どうしていいのか?分からないから、箱に入れておくんだって。』



だから、心配性でヤキモチ妬きらしい。



監視じゃなくて、単なるヤキモチ。



人形なんじゃなくて心配なだけ。



そう思ったら、なんとなくだけど。



気持ちが楽になった。



「いいでしょ?あの2人、くっつかないかな?」

「どうだろうな?」



最近は、たまに笑ってくれる。



「何か、宮埜から聞いてないの?」



笑ってるから、何か知ってるかと思って。



「聞いてない。さぁ、お姫様の完成。」



髪にキスをした。



「じゃあ、行ってくるね。」

「気をつけて。」



「うん。」



鞄を持って、玄関まで走った。



外は太陽が眩しいけど、気持ちよかった。
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