恋愛ごっこ
(寒い。)

すでに1時間がたっていた。

春でも夕方になると冷え込む。

それに雨がプラスされてますます凍えそうだった。

(あぁ、そうか。私のことなんかどうでもいいんだな。)

ひかるはその場にしゃがみこんでしまった。

その時・・・

「おまえ何してんだよ!」

「ぇ・・・。」

目が霞んでよく見えない。

「おまえいつまで俺を待ってる気だったんだよ!」

「三浦潤か?・・・おまえに伝えたはずだ。校門でまっているぞ。

 来るまでずっとって。」

「バカか。そういうのうざいって言うんだよ。」

(やばい。)

ひかるの目の前が真っ暗になった。

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