教室の一番前の席。
「今日から高校生かー…」
電車の中で隣に座ってる、親友の平野 真由がつぶやく。
「そうだねー…」
私、桜田 ゆいは同じようにつぶやいた。
もう電車に乗ってるのに今さら?なんて思いながら。
「あっ駅着いたよー!」
「真由、どうしよう!同じクラスじゃなかったら!」
駅に着くと、異常なほどの緊張と不安が襲ってきた。
電車を降りて、歩きながら話す。
「大丈夫だよ、同じクラスじゃなくても登下校は一緒じゃん。」
「でも〜…」
「大丈夫だって!ゆいはすぐに友達出来る人でしょ?平気平気!」
駅から近いから、話してる間に高校に着いた。
校門を通り、私と真由は息をのんだ。
そしてクラス表を見る。
「あ…私A組だ。」
"桜田 ゆい"の文字があったのはA組だった。
「えっあたしD組だー。クラス違ったねー…」
真由は少し離れたD組だった。
「えっ嘘?!すごいショック…」
「大丈夫大丈夫!じゃあまた帰りね!」
私たちは各クラスの教室へ向かった。