~1day Love minutes~
「一つだけ、言っておく」


「なに?」


 私はドキドキしながら耀の次の言葉を待った。


「俺は・・・」


「うん」





「お前のことが嫌いになって別れたわけじゃねーから」





「っ・・・」


「あの時の、話だからな。今は、違ぇーから」


 十分だよ耀。その言葉だけで、十分だよっ…


「これで、もう良いだろ? 帰れよ・・・」


(そんな・・・私、まだ本当の目的果たせてないよ)


「・・・いよ」


「は?」


「そんなことじゃないよ・・・私が聞きたいのはっ・・・」


 そこで私の言葉は遮られた。


「悪い。これ以上は無理だわ」


「そ・・・だよね。ゴメン、ね?」


 耀はその言葉には応えず、ただ悲しそうな顔で俯いていた。


 私はそっと後ずさると、振り返らずに元来た道を走った。
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