～１ｄａｙ　Ｌｏｖｅ　ｍｉｎｕｔｅｓ～
「私、どうしても確かめたいことがあるの」


「確かめたいこと？」


　衣玖は、一つ一つ言葉を切ってそう言った。


「うん。ただ、真実が知りたいだけなの・・・」


　そう言い終わった時、ふといろんなことを思い出し、涙が込み上げてきた。が、必死に堪えた。


　しかし、衣玖にはお見通しだった。


「無理すんな？　てか、俺も聞いちゃってゴメン」


　と申し訳なさそうに衣玖は頭を掻いた。


「ううん、平気だから・・・。大丈夫！」


　私はなんとか笑顔をつくろうとしたが、どうしても目元が緩んでしまう。


「強がんなって。ほら、落ち着け？」


　そう言って衣玖は、私の頭をポンポンと撫でてくれた。衣玖の優しさに、もう限界だった。私の頬を涙が伝った。


「わっ、大丈夫か～？　俺、何かした？」


　さっきまでキラキラしていた衣玖が、今度は慌ててそう言ったので、私は思わず可笑しくなって笑った。


「何でもないの。ありがとう、衣玖」


　と言った時、私はちゃんと笑えていた。それを見て衣玖はそっと微笑んでいた。

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