君を愛す ただ君を……
「リンちゃんは寝過ぎだよ」
あたしが苦笑すると、リンちゃんが「そうかな?」と後頭部をポリポリと掻いた
「涼宮、部活に行こう」
教室に顔を出した越智君が、あたしに声をかけてきた
越智君はすでにジャージを着ていて、帰り支度した鞄を肩に背負っている
「あ…うん」
あたしは急いで鞄を手に持つと、リンちゃんに手を振った
『人の彼氏を奪っておいて、いい気なものよね』
しぃちゃんの机の横を通ると、しぃちゃんの憎しみのこもった小声が耳に入った
ごめんね、しぃちゃん
あたしも好きなの
越智君が好き
でも今日で終わりにするから……
心の中で、呟きながら、あたしは越智君に近づいて行った
「大丈夫か?」
越智君が、心配そうな顔で覗き込んできた
たぶん、しぃちゃんの口が動いていたのが見えたのだろう
あたしは手を左右に振ると、にっこりとほほ笑んだ
「越智君、すごいね。学年で1位だったんだって?」
越智君が自嘲した笑みで、肩を持ち上げた
「あと1問だったんだ。数学で、計算間違いさえしなければ、満点だったのになあ」
越智君が悔しそうに呟いた
「全問正解を狙ってたの?」
「まあね」
越智君が首の後ろを掻いた
「信じられない。学年1位ってだけでもすごいのに。全教科の満点を狙ってたなんて」
あたしが苦笑すると、リンちゃんが「そうかな?」と後頭部をポリポリと掻いた
「涼宮、部活に行こう」
教室に顔を出した越智君が、あたしに声をかけてきた
越智君はすでにジャージを着ていて、帰り支度した鞄を肩に背負っている
「あ…うん」
あたしは急いで鞄を手に持つと、リンちゃんに手を振った
『人の彼氏を奪っておいて、いい気なものよね』
しぃちゃんの机の横を通ると、しぃちゃんの憎しみのこもった小声が耳に入った
ごめんね、しぃちゃん
あたしも好きなの
越智君が好き
でも今日で終わりにするから……
心の中で、呟きながら、あたしは越智君に近づいて行った
「大丈夫か?」
越智君が、心配そうな顔で覗き込んできた
たぶん、しぃちゃんの口が動いていたのが見えたのだろう
あたしは手を左右に振ると、にっこりとほほ笑んだ
「越智君、すごいね。学年で1位だったんだって?」
越智君が自嘲した笑みで、肩を持ち上げた
「あと1問だったんだ。数学で、計算間違いさえしなければ、満点だったのになあ」
越智君が悔しそうに呟いた
「全問正解を狙ってたの?」
「まあね」
越智君が首の後ろを掻いた
「信じられない。学年1位ってだけでもすごいのに。全教科の満点を狙ってたなんて」