君を愛す ただ君を……
ホテルに行くなんて、全然予想しなかった
「越智君、マズいよ」
あたしはホテルの一室に足を踏み入れたものの、ドアの前で直立不動となっていた
「どうして?」
越智君はベッドにどすんと尻を落として座ると、鞄を床に放り投げた
藍色のコートを脱ぎ捨てると、両手を広げて、あたしの笑みを送った
「涼宮、来いよ」
「でも…良くないよ。このホテルって高いんじゃないの? ラブホとは違う感じがする」
「ラブホじゃないし、確かに一流ホテルだよね。だから、何? 外とは違って暖房もきいてて、過ごしやすいし。二人きりで、話しやすい」
越智君はまだ両手を広げて、待っている
あたしは動けないまま、眉間にしわを寄せた
「だって、越智君が何を考えているのか…わからないよ」
「男が好きな女と二人きりになりたがる理由なんて、一つしかないんじゃない?」
越智君の言葉にあたしの顔が一気に熱くなった
炎の中に顔だけを突っ込んだみたいで、恥ずかしさと緊張で越智君に背を向けた
「冗談だよ。そりゃあ、そういう関係にはなりたいよ? このまま涼宮と身体を重ねて、既成事実を作って無理やり親を認めさせたいとか…考えたりもする。だけど、涼宮の身体に負担はかけさせたくない」
あたしのすぐ後ろまでやってきた越智君がぎゅっとあたしの肩を抱きしめた
「手術、受けなよ。金も返さなくていい」
「え?」
越智君? どうしてそんなことを言うの?
「越智君、マズいよ」
あたしはホテルの一室に足を踏み入れたものの、ドアの前で直立不動となっていた
「どうして?」
越智君はベッドにどすんと尻を落として座ると、鞄を床に放り投げた
藍色のコートを脱ぎ捨てると、両手を広げて、あたしの笑みを送った
「涼宮、来いよ」
「でも…良くないよ。このホテルって高いんじゃないの? ラブホとは違う感じがする」
「ラブホじゃないし、確かに一流ホテルだよね。だから、何? 外とは違って暖房もきいてて、過ごしやすいし。二人きりで、話しやすい」
越智君はまだ両手を広げて、待っている
あたしは動けないまま、眉間にしわを寄せた
「だって、越智君が何を考えているのか…わからないよ」
「男が好きな女と二人きりになりたがる理由なんて、一つしかないんじゃない?」
越智君の言葉にあたしの顔が一気に熱くなった
炎の中に顔だけを突っ込んだみたいで、恥ずかしさと緊張で越智君に背を向けた
「冗談だよ。そりゃあ、そういう関係にはなりたいよ? このまま涼宮と身体を重ねて、既成事実を作って無理やり親を認めさせたいとか…考えたりもする。だけど、涼宮の身体に負担はかけさせたくない」
あたしのすぐ後ろまでやってきた越智君がぎゅっとあたしの肩を抱きしめた
「手術、受けなよ。金も返さなくていい」
「え?」
越智君? どうしてそんなことを言うの?