君を愛す ただ君を……
待ち呆けのコンパ
「来ないねえ」
レイちゃんが携帯で時間を確認しながら、あたしに声をかけてきた
あたしは、カシスオレンジを飲むと、「うん?」と首を捻った
「研修医よ」
「ああ…なんか用事があるみたいだったしね。仕方がないんじゃない」
あたしはにこっと笑うと、またカシスオレンジを口にした
「それでももうここにきて2時間は過ぎるよ? 研修1日目からいきなり残業? 有り得なくない? 他の3人はもう終わって、ここにいるのに」
すっかり酔ってマキちゃんとミサキちゃんに絡んでいるだらしない研修医3人に、レイちゃんが目をやった
どうやら、3人の研修医はレイちゃんは好みのタイプじゃなかったみたい
レイちゃんはもともと海東君が好きなんだもんなあ
海東君が好みのタイプだとすると、目の前にいる研修医はちょっとタイプが違う感じかな
なんかエロ親父予備軍…って感じの研修医なんだよね
まあ、酔ってるからっていうのもあるのかもしれなけど
「越智は期待のエースだからなあ。大学で勉強しているときから、外科部長のお気に入りで可愛がられてたから。噂だけど、救急の軽部先生と婚約中だって話だしなあ」
「しかも救急の軽部先生って、外科部長の別れた奥さんとの子供だって話だぜ」
「もうこりゃあ、期待されないほうがおかしいって話だよなあ」
男たちが、酔った舌のまわらない口で、話をし始めた
越智君が、婚約?
そっか…だから一緒に歩いてたんだ
そうだよねえ
いつまでも高校生なわけじゃないし、留学して大学に進学して…あれから7年も過ぎてるんだから
恋人の一人や二人いても、ね
「ちょっと、婚約してるの?」
レイちゃんが身を乗り出して、男の一人の胸倉に掴みかかった
「ああ、越智が国家試験に一発合格した翌日に婚約したらしいぜ。んで、越智は心臓外科専門の病院に行くか、ドイツにある心臓外科専門の研究室に入りたがってたんだけど…外科部長の一任で大学病院の外科に研修医になっちゃったってわけ」
レイちゃんに掴まれている男が苦しそうにもがきながら、説明をしてくれた
「ちょっと可哀想だよな、越智。ずっと心臓外科の勉強がしたいって主張してたのに。思い切り無視されてるんだから」
レイちゃんが携帯で時間を確認しながら、あたしに声をかけてきた
あたしは、カシスオレンジを飲むと、「うん?」と首を捻った
「研修医よ」
「ああ…なんか用事があるみたいだったしね。仕方がないんじゃない」
あたしはにこっと笑うと、またカシスオレンジを口にした
「それでももうここにきて2時間は過ぎるよ? 研修1日目からいきなり残業? 有り得なくない? 他の3人はもう終わって、ここにいるのに」
すっかり酔ってマキちゃんとミサキちゃんに絡んでいるだらしない研修医3人に、レイちゃんが目をやった
どうやら、3人の研修医はレイちゃんは好みのタイプじゃなかったみたい
レイちゃんはもともと海東君が好きなんだもんなあ
海東君が好みのタイプだとすると、目の前にいる研修医はちょっとタイプが違う感じかな
なんかエロ親父予備軍…って感じの研修医なんだよね
まあ、酔ってるからっていうのもあるのかもしれなけど
「越智は期待のエースだからなあ。大学で勉強しているときから、外科部長のお気に入りで可愛がられてたから。噂だけど、救急の軽部先生と婚約中だって話だしなあ」
「しかも救急の軽部先生って、外科部長の別れた奥さんとの子供だって話だぜ」
「もうこりゃあ、期待されないほうがおかしいって話だよなあ」
男たちが、酔った舌のまわらない口で、話をし始めた
越智君が、婚約?
そっか…だから一緒に歩いてたんだ
そうだよねえ
いつまでも高校生なわけじゃないし、留学して大学に進学して…あれから7年も過ぎてるんだから
恋人の一人や二人いても、ね
「ちょっと、婚約してるの?」
レイちゃんが身を乗り出して、男の一人の胸倉に掴みかかった
「ああ、越智が国家試験に一発合格した翌日に婚約したらしいぜ。んで、越智は心臓外科専門の病院に行くか、ドイツにある心臓外科専門の研究室に入りたがってたんだけど…外科部長の一任で大学病院の外科に研修医になっちゃったってわけ」
レイちゃんに掴まれている男が苦しそうにもがきながら、説明をしてくれた
「ちょっと可哀想だよな、越智。ずっと心臓外科の勉強がしたいって主張してたのに。思い切り無視されてるんだから」