君を愛す ただ君を……
越智君が出してそのままになっているカルテを仕舞っているあたしのもとに、外科部長から一本の電話がかかってきた
「大変、たいへん…たいへんでーすっ」
マキちゃんが、パタパタとサンダルと鳴らしながら、ナースステーションに駆け込んできた
あたしは外科部長からの電話が終わり、受話器を置くと、息をきらしているマキちゃんの顔を見た
「どうしたの?」
レイちゃんとミサキちゃんが、昼食の弁当を広げながら首を傾げた
「ちょ…今、外科部長と軽部先生の話を聞いちゃったんですけど…」
苦しそうに胸を押さえながらマキちゃんが、必死に言葉を吐き出した
「また外科部長の部屋を盗み聞きしたのねえ?」
レイちゃんがけらけらと笑った
「それで…あの…」
マキちゃんがすごく言いにくそうな顔をして、あたしに視線を送った
「救急医療センターに異動になっちゃった。しかも来月に支部のほうに空きができるから、来月から隣の市にある支部に」
マキちゃんのかわりに、あたしが肩を竦めて微笑んだ
「ええ?」
ミサキちゃんが大きな声をあげる
レイちゃんが口をぱかっと開けると、テーブルとバンと叩いた
「何、それ……」
レイちゃんが納得できないと言わんばかりに、頬を膨らませた
「レイちゃんも。支部に異動が決まったの。明日から、小児科だって」
レイちゃんの顔が曇った
「最低。私が子供が嫌いなのを知ってて、異動させたんだ」
レイちゃんが、腕を組んで仁王立ちした
「大変、たいへん…たいへんでーすっ」
マキちゃんが、パタパタとサンダルと鳴らしながら、ナースステーションに駆け込んできた
あたしは外科部長からの電話が終わり、受話器を置くと、息をきらしているマキちゃんの顔を見た
「どうしたの?」
レイちゃんとミサキちゃんが、昼食の弁当を広げながら首を傾げた
「ちょ…今、外科部長と軽部先生の話を聞いちゃったんですけど…」
苦しそうに胸を押さえながらマキちゃんが、必死に言葉を吐き出した
「また外科部長の部屋を盗み聞きしたのねえ?」
レイちゃんがけらけらと笑った
「それで…あの…」
マキちゃんがすごく言いにくそうな顔をして、あたしに視線を送った
「救急医療センターに異動になっちゃった。しかも来月に支部のほうに空きができるから、来月から隣の市にある支部に」
マキちゃんのかわりに、あたしが肩を竦めて微笑んだ
「ええ?」
ミサキちゃんが大きな声をあげる
レイちゃんが口をぱかっと開けると、テーブルとバンと叩いた
「何、それ……」
レイちゃんが納得できないと言わんばかりに、頬を膨らませた
「レイちゃんも。支部に異動が決まったの。明日から、小児科だって」
レイちゃんの顔が曇った
「最低。私が子供が嫌いなのを知ってて、異動させたんだ」
レイちゃんが、腕を組んで仁王立ちした