君を愛す ただ君を……
教授たちとの飲み会って、最終的に行き着く場所は……女性のいるお店になる

絶対に…必ず、100%間違いなく!

私という女性が飲みに参加していようが、いまいが関係なく…露出度の高い可愛くて若い女性が構ってくれるお店へと流れていく

別に、教授だから、気にしないし、どうでもいいんだけどっ

所詮、金を持っている男は、若い女が好きよねえって再確認するだけ

どの男も、なめらかで絹のような肌色に、ハリがあってもちもちしたさわり心地の良い若い女の専売特許な肌が好きなのよ

家に帰れば奥さんがいるだろうに…「好きだよ」とか「愛してるよ」と十数年前に囁きまくって、押し倒しまくった最愛の女が待っているだろうに

汗水流して稼いだ金を使ってまで、若い女と会話したいと思う男が私は嫌いだ

私も他人に文句を言えるような人生を送ってきているわけじゃないけど、金を払ってまで若い男と会話をしたいとは思わない

だけど、男は違うみたい

金を払ってでも、若くて綺麗なおねえちゃんたちと楽しい時間を過ごしたいのよ

教授みたいに棺桶に片足突っ込んでるようなおじいちゃんから……大樹みたいに男盛りの男もね

みんな、考えることは一緒なのよ

私はウイスキーのロックを飲みほし、ガンっとテーブルに置くと、足を組んだ

短いスカートには、スリットが入ってて、若い女には負けないくらいの白い太ももが顔を出した

20代のころのようなハリはないけど…大人の色気なら負けないわよ

なんて…一人で勝ち目のない勝負を挑んでみる

勝負にならない、勝負だ

店の子たちは、金が貰えるから男たちにサービスをする

私はどんなにここで色気を振りまこうと、一銭の金にもならない

得なことなど何一つないのだ

無駄足ならぬ…無駄色気とでも言うのだろう

私は店の奥で飲んでいる30代の男の集団に目をやった

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