君を愛す ただ君を……
「アキちゃん、大丈夫?」

先生が私の肩をそっと掴むと、顔を覗き込んできた

「す…すみません。アパートに行くより、こっちに戻ったほうが早かったので」

「いいよ。それは平気だけど…身体が震えてる」

先生が私をぎゅっと抱きしめてくれた

私は先生の胸に顔を押し付けると、深呼吸を繰り返した

「すみません。ごめんなさい」

私は先生の胸の中で、何度も謝った

そのたびに、先生がポンポンと背中を優しく叩いてくれた

「謝らないで。僕は大丈夫だよ。むしろ頼ってくれて嬉しいくらいだ」

「…ごめんなさい」

先生がぎゅっと強く抱きしめてくれた

何分、そこにいたのだろうか

寝まき姿の先生が、くしゃみを4回ほど連続して、私ははっとした

ぱっと先生から離れると、勢いをつけて頭をさげた

「す…すみません。寒いのに…」

「温かい飲み物、淹れようか」

先生が、にっこりと笑った

「あ…でも、先生…」

「今日は泊まっていくといい」

「すみません」

私はペコっと頭を振った

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