君を愛す ただ君を……
病院と越智君
外科の外来で、あたしはソファに座って名前が呼ばれるのを待っていた
「もう少しで呼ばれると思うから」
越智君がそう言いながら、ペットボトルの温かいお茶を差し出してくれた
「え? だってあたし…時間外出来てるし、予約もしてないから…そんなすぐに呼ばれるはずがないよ。あ、お茶ありがと」
越智君が買ってきてくれたお茶を受け取りながら、あたしは口を開いた
越智君はにこっと微笑むとあたしの隣に座る
「そんなに待たないよ」
「どうして? 他に外科外来を待っている人がいるのに…」
あたしは待合室にいる10人くらいの人を見渡した
「ほら、来た」
越智君があたしの肩を肘で小突くと、エレベータから降りてくる白衣姿の男性に視線を送った
高級そうなスーツの上から、真っ白な白衣を着ている越智先生の目があたしたちのほうに向いた
口の上にあるひげが、形よくそられている
少し厳しそうな目で、越智君を見て、それからあたしに視線を動かした先生が、あたしの前で足をとめた
「涼宮さん、お待たせして悪かったね。診察室に行こう」
「え?」
まだ来たばかりで、全然待ってないよ?
あたしは恐る恐る立ちあがる
もしかして…越智君、お茶を買いに行きながら、先生を呼びに行ってくれたの?
あたしは越智君の顔を見た
「俺はここで待ってるから」
越智君がにっこりと笑って、あたしの手を軽く撫でてくれた
「うん…ありがと」
あたしは先生の後を追いかけるように中待合室に入った
診察室3のところにある空のネームプレイとに、先生が自分の名前のカードを差し込むと、ドアをガラリと開けた
「あれ、院長先生? 今日は外来の日ではない…ですよね?」
40代くらいの看護師が、越智先生を見て不思議そうに顔を傾げた
「もう少しで呼ばれると思うから」
越智君がそう言いながら、ペットボトルの温かいお茶を差し出してくれた
「え? だってあたし…時間外出来てるし、予約もしてないから…そんなすぐに呼ばれるはずがないよ。あ、お茶ありがと」
越智君が買ってきてくれたお茶を受け取りながら、あたしは口を開いた
越智君はにこっと微笑むとあたしの隣に座る
「そんなに待たないよ」
「どうして? 他に外科外来を待っている人がいるのに…」
あたしは待合室にいる10人くらいの人を見渡した
「ほら、来た」
越智君があたしの肩を肘で小突くと、エレベータから降りてくる白衣姿の男性に視線を送った
高級そうなスーツの上から、真っ白な白衣を着ている越智先生の目があたしたちのほうに向いた
口の上にあるひげが、形よくそられている
少し厳しそうな目で、越智君を見て、それからあたしに視線を動かした先生が、あたしの前で足をとめた
「涼宮さん、お待たせして悪かったね。診察室に行こう」
「え?」
まだ来たばかりで、全然待ってないよ?
あたしは恐る恐る立ちあがる
もしかして…越智君、お茶を買いに行きながら、先生を呼びに行ってくれたの?
あたしは越智君の顔を見た
「俺はここで待ってるから」
越智君がにっこりと笑って、あたしの手を軽く撫でてくれた
「うん…ありがと」
あたしは先生の後を追いかけるように中待合室に入った
診察室3のところにある空のネームプレイとに、先生が自分の名前のカードを差し込むと、ドアをガラリと開けた
「あれ、院長先生? 今日は外来の日ではない…ですよね?」
40代くらいの看護師が、越智先生を見て不思議そうに顔を傾げた