君を愛す ただ君を……
「頼むよ。俺の気持ちも考えてよ。涼宮はいつも『しぃちゃん』『しぃちゃん』って、あいつばっかり優先して。一度くらい、俺の気持ちも優先してくれないかな?」
越智君の低い声が、あたしの耳元で囁いた
越智君の悲しげな声に、あたしは思わず頷きたくなってしまう
あたしはごくっと唾を飲むのと同時に、頷きたくなる気持ちも胃の中の押しこんだ
「無理…だよ。ごめんね。だって、あたし、しぃちゃんの泣き顔を見ちゃったもん」
越智君が、『ちっ』と舌打ちをすると、あたしから離れた
唇を噛みしめて、悔しそうな顔をしていた
「ごめん。越智君、ごめんね」
あたしが越智君の腕に触れると、越智君が腕を振って拒否の姿勢を見せた
越智君は拗ねた子供のようにあたしに背を向けると、無言で歩き始めた
「越智君、待って」
スタスタと歩いていってしまう越智君に、あたしは追いかけようと歩くが、距離はどんどんと離れていく一方だった
「ねえ、怒らないで。越智君、お願い…」
離れた越智君に向かって少し大きめな声で叫んだ
越智君は足を止めると、くるっと振り向いた
「期待した俺が馬鹿だった……なあ、そういうことだろ?」
「ちがっ」
あたしは勢いよく首を横に振った
「どう違うんだよ? 確かにしぃは俺を好きかも知れない。だけど、俺が好きなのは、涼宮だ。涼宮は、俺との想い出が欲しいって言った。なのに、どうして付き合うのを拒む? 何がいけない? どうして嫌がる?」
越智君があたしの前まで戻ってくると、両肩を掴んでキスをした
荒々しいキスだけど、越智君の熱い気持ちが流れ込んできた
「ちょ…越智君っ」
あたしは越智君の胸を叩いた
「俺と、キスをするのが嫌か?」
「ちが…。そういうことじゃないの。お願い…わかって」
あたしは涙をホロリと頬に流すと、越智君の人差し指をぎゅっと掴んだ
「…わからない。俺には、涼宮の気持ちが全然わからない」
越智君が苦しそうな表情で、小さく呟いた
越智君の低い声が、あたしの耳元で囁いた
越智君の悲しげな声に、あたしは思わず頷きたくなってしまう
あたしはごくっと唾を飲むのと同時に、頷きたくなる気持ちも胃の中の押しこんだ
「無理…だよ。ごめんね。だって、あたし、しぃちゃんの泣き顔を見ちゃったもん」
越智君が、『ちっ』と舌打ちをすると、あたしから離れた
唇を噛みしめて、悔しそうな顔をしていた
「ごめん。越智君、ごめんね」
あたしが越智君の腕に触れると、越智君が腕を振って拒否の姿勢を見せた
越智君は拗ねた子供のようにあたしに背を向けると、無言で歩き始めた
「越智君、待って」
スタスタと歩いていってしまう越智君に、あたしは追いかけようと歩くが、距離はどんどんと離れていく一方だった
「ねえ、怒らないで。越智君、お願い…」
離れた越智君に向かって少し大きめな声で叫んだ
越智君は足を止めると、くるっと振り向いた
「期待した俺が馬鹿だった……なあ、そういうことだろ?」
「ちがっ」
あたしは勢いよく首を横に振った
「どう違うんだよ? 確かにしぃは俺を好きかも知れない。だけど、俺が好きなのは、涼宮だ。涼宮は、俺との想い出が欲しいって言った。なのに、どうして付き合うのを拒む? 何がいけない? どうして嫌がる?」
越智君があたしの前まで戻ってくると、両肩を掴んでキスをした
荒々しいキスだけど、越智君の熱い気持ちが流れ込んできた
「ちょ…越智君っ」
あたしは越智君の胸を叩いた
「俺と、キスをするのが嫌か?」
「ちが…。そういうことじゃないの。お願い…わかって」
あたしは涙をホロリと頬に流すと、越智君の人差し指をぎゅっと掴んだ
「…わからない。俺には、涼宮の気持ちが全然わからない」
越智君が苦しそうな表情で、小さく呟いた