Pride

部屋にあたしの悲痛な声が響いた。


あたしは今颯太に背を向けている。


やがて背中越しに颯太の『ごめん』と言う声とともにドアが閉まった音を聞いた。







その日の夜だった。



両親に



『ごめんね。転勤する事になったの。
来月には引っ越さなきゃいけないわ』



そう言われたのは。








本当に終わったね。


颯太―――。




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