宝石のように
「で、これからどうする?帰るか?」
そう聞くと、俺から目をそらした。
ハァ...
溜め息をついてからあいつに話しかけた。
「このままここにいる気か?」
「だって...。」
こいつの言いたいことは分かる。
でも、
「お前が帰んなきゃ、お前の親は家に1人なんじゃねぇの?」
あいつはハッっと顔を上げて、ゆっくりと立ち上がった。
「...帰る。」
「じゃあ、行くぞ。」
俺達は屋上を出た。
_