大失恋
01.
01.





「新郎新婦、入場です。」


拍手が飛び交う中、俺はただ目の前に出された料理を口に入れ込む作業に没頭していた。
料理は凄く美味くて、俺は夢中で頬張っていた。一方同じテーブルにいる浅田とかっちゃんは料理よりも秋バァーのドレス姿に見とれていた。


「なぁなぁーなおちん!秋バァーまぢ綺麗だよな!」

「あぁ゙?」

「な、何キレてんだよ。」

「かっちゃん、そっとしとけ」

そうだ、
ほっといてくれ。俺は今無性に孤独を、孤立を望んでんだ。
この幸せいっぱいの空間で、俺は今まさに地獄を味わっている。俺のこの思いは、気持ちは、


「誰にもわかんねーよ」








6年間の片思いに...
今日終止符が打たれようとしていた。















大失恋.
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