クレーン・ゲーム
「おじさんたち、あの事件のこと聞きたいんだよね」

「ああ、その通り。俺は警視庁の芦原警部で、こっちが相棒の東だ」
「まだ若いんだ。おじさんはやめてくれるかい?」

「そっか。じゃあおじさんとおにいさんって呼ぶよ」
「よし。わかればいいんだ」
芦原警部は何かいいたげな顔をしていた。

「よろしく」

「うん。よろしく。あっ、そのへん適当に座って。じいやも興味あるんでしょ?」


「それではおことばに甘えまして、ああ、紅茶をお入れしますね」
「大丈夫、じいやが来るまで始めないよ」

と、青年はいう。
「えぇと名前は…うーん」
警部が悩む

「ああ、あれね。あれは無大(ムニエル)って読むんだ。」

「そ、そうだったのか…へぇ」
芦原警部はバツが悪そうにする
「ま、まぁいいなまえじゃないの。うん」
「おじさん、このお兄さん嫌味なやつだね」
「ああ、だからいまだに結婚出来ねぇんだよ」

「警部っ!それは言わない約束でしょ!…この、クソガキ!」

「みなさん、お楽しみのところ恐縮ですが、お茶が入りましたですぞい」

とここでティータイムになった。


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