DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
守護天使の中でも最も多くの任務をこなしているミカエルには、与えられる任務をこなすごとに積もっていく一つの疑問があった。
自分達守護天使を使役する王室。
現在病に臥せっている王に代わり、実際に国事を取り仕切っているのは王妃だというが……
軍事にまでその執行権を及ぼす、王室側への疑問。
(何故……あたし達を……)
自分達の使い方。
そこにある矛盾についてミカエルは最近考えずにいられない。
本来なら、自分達はこんな所に居るはずではないのだ。
自分達が造られた理由。
自分達に与えられた能力。
それらを使うべき場所は……