DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
(―2―)
カラヤの街は、アルマに比べると高い建物が少ない。
店や宿屋、何世帯かが共有する集合住宅のような建物は、いずれも平均して二階建て。高くてもせいぜい三階建てである。
唯一背が高いのが各駅にある細長い塔。
街のいたるところにあるその塔はそれぞれの屋根の色が違う。
街の建物の背が低いのも、駅の塔の屋根の色が違うのも、街中にいくつも存在する駅を目立たせるためである。
多方面に向かう路線は駅によって行き先が違うものが多い。
街の住人は駅の屋根の色で、目的地へ向かう列車が来る駅を見分けることが出来る。
西方面の要ということもあり、行商人も多く訪れるこの街では、駅の役割は大きなもので、街は必然的に交通の為に特化した造りになった。
そんな事情で、やはり背の低い建物が立ち並ぶ大通り。
店々の隙間に細く伸びた路地裏の突き当たりには、通りに並ぶ建物と比べてもさらに小さなこじんまりとした建物があった。
土壁を薄く白塗りしただけの飾り気も何も無い質素な建物は、その場所と佇まいそのものに、普段は人の気もあまり無い場所。
だが……
カラヤの街は、アルマに比べると高い建物が少ない。
店や宿屋、何世帯かが共有する集合住宅のような建物は、いずれも平均して二階建て。高くてもせいぜい三階建てである。
唯一背が高いのが各駅にある細長い塔。
街のいたるところにあるその塔はそれぞれの屋根の色が違う。
街の建物の背が低いのも、駅の塔の屋根の色が違うのも、街中にいくつも存在する駅を目立たせるためである。
多方面に向かう路線は駅によって行き先が違うものが多い。
街の住人は駅の屋根の色で、目的地へ向かう列車が来る駅を見分けることが出来る。
西方面の要ということもあり、行商人も多く訪れるこの街では、駅の役割は大きなもので、街は必然的に交通の為に特化した造りになった。
そんな事情で、やはり背の低い建物が立ち並ぶ大通り。
店々の隙間に細く伸びた路地裏の突き当たりには、通りに並ぶ建物と比べてもさらに小さなこじんまりとした建物があった。
土壁を薄く白塗りしただけの飾り気も何も無い質素な建物は、その場所と佇まいそのものに、普段は人の気もあまり無い場所。
だが……