我が名はリリス
まもの
「そんなことしないといけないの?」
凛々子は、冷淡に微笑みかえした。
二郎は、ゴクリと唾を飲み込んだ。
「…」
凛々子は、じりじりとつめよる。
そんな二人の様子を、首をしめられていた少女は、黙ったまま見つめていた。
「貴女…」
凛々子の言葉に我に返る少女。
「…は…い。」

「生きたいなら、去りなさい。」

少女は、凛々子の言葉に動かされるように、ヨロヨロと、立ち上がり走りたくても上手く走れない様子で立ち去っていく。

「オマエ、殺せといったり逃がしたり、なにがしたいんだ。」
二郎は、やっとのおもいで言葉をはいた。
凛々子は、二郎の言葉にこう答えた。

「まものかぶれ、はおまえだけではないから。」
凛々子は、立ち去ろうとした。
二郎は、凛々子の態度に、腹立たしさん感じた。
この女になにわけわからないこと言ってるんだ。
せっかくの楽しみこわしやがって…
ならこの女でいいか…
泣き顔をみてやろう。

二郎は、ニタリと笑い、凛々子の後ろから近づいた。

「まものかぶれは、用はないの。」
そういうと、凛々子は、二郎に振り返った。
二郎の両手は、凛々子の首を絞めようという状態のまま硬直した。
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