護りたい者のために

私は側から離れ庭に出た



しばらくするとラウがやってきて自分の上着を脱ぎ肩にかけてくれた



「風邪を引かれるので」



『ありがとう、とても優しいのね』



「いえ、それよりも何か召し上がらなくてもよろしいのですか?」



『あの人達がいるところにはいたくないわ。まあリーマン夫妻はいい方だったけど』



私は綺麗に手入れされた薔薇をしばらく眺め、ラウは一歩後ろにいた



「おい、リン」



後ろを振り向くとショウとが近づいてきた



「昨日よりもおめかししてるんだな。馬にも衣装だっけ?」



『何か用かしら』



「まあな」



ショウはラウをチラッと見るとラウは一礼し、下がった



「会場でちょっと耳にしてな、綺麗なお嬢さんが現れたってな」



『そう』
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