呪いと祝福
「わたしが声をかけたのは?」

「全然。…てーかそんな声、してたの?」

…まあここまでなら、寝惚けていたんだろうなーなどと思うでしょう。

だけど次のKのセリフ。

「それにラジオなんて、録音してないよ」

………えっ?

Kの言うことをまとめますと。

彼女は「わたし」が聞いたあの騒がしい声を聞いておらず、「わたし」が声をかけたことも覚えていない。

そして「わたし」に言ったことも覚えていない。

…更に、ラジオは録音していなかった。

……考えてみたら、夜中の2時にいきなりラジオが鳴り出し、それが録音していることには…つながりませんよね?

Kが答えた後、声はいきなり切れましたし…。

なら、あの大きな声は…となるのです。
< 41 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop