お兄ちゃんのおかげです。
「綾乃~~~~~っ」
歩き出して3分。
後ろから、明るい声がした。
「りっちゃん」
走って来たのは、小学校からずっと同じクラスの、須藤 律花(スドウ リツカ)
あたしは、“りっちゃん”って呼んでる。
「綾乃に泰くん、おっはよー!」
「おはようりっちゃん」
「おはよ。
律は相変わらず元気だな」
「へへ、ありがと★
2人は相変わらず仲良いね!」
りっちゃんは朝でも夜でも構わずハイテンション。
近所迷惑って思う時もあるけど・・・。
「褒めてるわけじゃ・・・」
「いーのいーの!
さっ、行こ!綾乃、泰くん!!」
いつも明るいりっちゃんは、友達たくさんいるし、彼氏だっている。
一方あたしは、友達はたくさんいるけど、彼氏なんて・・・できるはずない。