bubble love
タコが言っていた言葉を
もう一度思い出す。
「タイムリミットは、一日限り。存在が消えてしまうと、その先どうなるのかは私にさえ分からない──…」
「それでもお前は選ぶのか」
ボクは、言葉の渦が頭の中でグルグルと
輪廻していくのを感じながら願う。
王子は、いつまでも
お幸せに───… 、と
バブルは、堕ちてゆく
下へ下へと抵抗など効かない不条理な力によって─…
そして、天空からは
こぼれんばかりの白い雪が
降り積もってゆく。
それは、月夜に照らされて
眩い輝きを宿していた。
【End】