D U S H ! !
そういや、俺、まだ鮎川としか喋ってないかも。
やばい、俺も変な奴と思われてるのか?
こんなようなことを、男子便所でふと思ったのだ。
やばい、出遅れてるってことじゃないのか。
「……。」
授業中。高校に入って初めて知ったのは、授業はだまっておかないとついていけないということ。
ほんとにそう思う。マジで。
他にも、食堂がデカいことや、制服の規制が超ユルかったり、びっくりした。
「高校生」ってことに、若干浸ってたりする。
あ、それって鮎川と同じナルシストに入るのか?
入っているとしても、鮎川とは比べ物にならないくらいマシだ。絶対。
チャイムが鳴って、授業が終わった。
すると後ろの席の男子が僕の背中をつついた。
「なに。」
「…こんにちわ。面くんって言ったよな、オレ鍵谷。下の名前がシュートっていうから、シュートって呼んで」
「あ、ああ。俺も大和でいいよ」
「おっけ。ヤマトね。かっこいいー」
「はは」
彼、シュートは、何故俺に話しかけてくれたのだろう。
そんなことを思っていると、
ところでさ、
シュートがそう言った。
「鮎川って、あれ、なんで金髪なの?」