D U S H ! !



待ってくれ!

渡したいものがあるんだ



言葉にならない言葉に、俺はイラついた。

「あの…!待って!」

なんてことを言いそうになった時。

駐車場の隅の社員専用自転車置き場へと向かいコツコツ高めのヒールを響かせた彼女の声は、いつもの『おかわりいかがですか』とは違った。



「しゅーくん!」


しゅーくん?






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