D U S H ! !



「なに、なんでそんなに急いでんだよー」

チャリに飛び乗り、正門を出る。
鮎川もダッシュで走っている。なんの用なんだよ一体。


「俺今日4時からバイトの面接なの。だから急いでんだよ」

「え、お前バイト始めんの。バンドは?!」

「バンド?そんなの―」


『このままじゃバイト予定先までついてくるな』

そう思った俺は、とっさに言ってしまった。


「ちゃんとやるよ!両立すっから」

「マジ?!」


―やっべ。



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