D U S H ! !



「そうだヤマトくん。今の傷心の気持ちをノートに書いたらどうかな。歌詞も出来るし自分の気持ちもすっきりして一石二鳥」

こんな提案をしたのはハラくんだった。


「良いじゃんそれ。書けよヤマト」

くそ生意気に鮎川が言う。

「確かに。じゃあ鮎川もユカちゃんを想う気持ちを書いてくれよ」

カイジがふん、と嫌味に言った。
へ、いいきみ。


「俺は傷心中の気持ちをちゃんと書くから、鮎川も書けよ。」

こういう時は、少々自分を犠牲にしてもいいだろう。

鮎川の文章が楽しみだ。


それから俺達は、カイジやハラくんが考えてきたメロディを聴いたり、おっちゃんに『ココ来るんなら練習室借りるかライブするかしろ!』と怒られたり…

さらにはユカが『お疲れさま』と言って缶ジュースをおごってくれた。

なんて優しいんだ。

好きになりそう。

っていうのは盛ったけど。

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