D U S H ! !
「もう面接予定時間から5分過ぎてるんだけど、面接受けますか?」
鮎川のせいだ。
カフェの人は怒ってらっしゃる。どうしよ。
「…いいです。すみませんでした」
こんな『遅刻してんのに面接なんか受けるわけないよね?』的表情をされて、「ハイ。受けさせてください」なんていう馬鹿がいるか。
夢のカフェ店員は幻に終わったんだ。最悪。
カランカラン、とカフェのドアを開けて、俺は下を向いて自転車に乗った。
バイトどうしよ…
また一から始めなくちゃいけない。