D U S H ! !



「…ただひとり?」


幼稚園児みたいに、瞳の奥をぐらぐらさせて、上目遣いな鮎川の姿。


「ああ。」

それ以外、何も言わないカイジ。


「ヤマトもギタリストだぞ?」

「ヤマトは、ギターの実力はまだまだ。ギタリストなんて言える立場じゃない。もしもヤマトがお前よりギターが上手かったとしても、ヤマトはボーカリストでギタリスト。埋めるのはお前だけ。ここ最近1日5時間延々と弾き続けてるんだろ」


俺をだしに使ったな


でも、ギターが下手なのは事実だし、いくら俺がボーカルギターでも、このDASHのギターは鮎川だけ。



だから、親にもおばあ様にもちゃんと言ってこいよ



俺はぽんと鮎川の肩を叩いた。




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