D U S H ! !
『VERYVERYVERYVERYLOVER〜♪』
「きゃー、大和君かっこいい!!」
なんでかな、俺今、沢山の客の前で歌ってる。
…カッコイイなんか言われてる。なんでだ?
―元々音楽は好きだった。
中学の頃から、周りと同じようにオシャレには目覚めたし、暗い奴と思われたくないから一応運動部にも入っていた。
周りと同じように遊んで、
周りと同じように恋をした。
その中でも「何か」を持ってるかっこいい奴には彼女が出来るけど、見事に俺には縁がなかった。
そして好かれるのはいつも地味めの女子だけ。
別に地味でもいいんだけど(上から目線でゴメン)、好きな奴じゃなかったんだ。
まあ普通に楽しい中学生活だった。
卒業して、行く高校も決まって、
…だけどなんか、つまらなかった。
宙ぶらりんな感じ、わかる?
そのまま高校に入学したある日、突然俺の人生をひっくり返して行った奴がいた。
ナツ、彼は超を超えるナルシスト。