D U S H ! !
「練習室借りないなら来ないでよ。」
仁王立ちをするのはユカ。
バイト内容が、掃除などの雑用だったのが受付も任せられるようになったらしい。
「いいじゃん。テーブル借りるだけなので。」
彼女とは、あれから一度だけ、楽器屋巡りをした。
見馴れない私服に、少しだけどきっとしたけど、手を繋ぐとか、好きと告げるとかいう事は何にも進んでいない。
むしろ、最近よく大王に会ってしまって、苛々してしまう俺がいる。
自分のモノでもないのに、俺ってばどれだけ嫉妬深いのだろうか。はあ、嫌気がさす。
「歌詞さ、作って来たんだ」
テーブルに座ると、俺は鞄からノートを取り出した。